「子供が発達障害かも」と疑って絶望しているあなたへ。当事者視点で子供の立場を読み解く

発達障害の私が夫と普通に暮らすために書いているノート

発達障害の私が夫と普通に暮らすために書いているノート

 

発達障害当事者です。中年女(主婦)です。ADHD不注意優勢型と診断されています。

薬は飲んでいません。発達障害で困ったことは片付けが上手くないことと、音に異常に敏感なこと、他人の感情に引きずられやすくなることですね。

義務教育後、四大卒業、大手企業に就職のあと結婚しています。発達障害だからってお先真っ暗ではないので、そこの部分は安心してください。

ただ、さらっと書いてますけど結構色々はありました。当事者にしか分からない困った感じや感覚を書きますので、何かのお役に立てば幸いです。

 

まず大前提。「発達障害」を忌み嫌うことは、子供の属性を嫌うこと

発達障害 僕にはイラつく理由がある! (こころライブラリー)

発達障害 僕にはイラつく理由がある! (こころライブラリー)

 

一応主婦なので子供さんが発達障害かも、と異常に怖がっている方の書き込みなどを知恵袋とかそういうので見る時があるんですよ。

で、当事者どう思うかっていうと怒られるかもしれませんけど

「これからあなたより子供さんのほうが地獄を見るんだからあなたが分かってあげなくてどうするの」

と思うんですね。小うるさい姑みたいなフレーズですね。でもほんとうです。

発達障害で「地獄を見る」とはどういうことなのか

地獄を見るっていうと怖いしもっと恐ろしいですね。怖がらせないようにしようと思ってこの記事を書いてるのに、なんでこういうことを書くかっていうとね、端的に言うと

これからお子さんは誰にもこの特殊さを理解されず、怒られ、否定され、自尊心を傷つけられ続けられるっていうことなんですよ
誰にも理解されません。発達障害ゆえに持っている特殊さを「わざと」だとか「故意」でやっていると誤解され、怒られ続けるんです、自分の親にさえ、これから。
私の例を挙げましょうか。私は子供のときピアノを習わされていたのですが、どうしてもピアノが上手く弾けませんでした。
ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に暮らすための本
なぜかというと連続して曲を奏でられないからです。要は、楽譜を見て、それを自分の頭で音符に変換して、指と連動させる。この工程が複雑すぎて、完全にキャパシティオーバーだったんですね、私の特質からすると。
だから親は泣いていやがる私を滅茶苦茶にしごきました。ただのわがままだと思っていたからです。嫌で嫌で仕方がありませんでした。やりたくもない、うまくできないことを無理にやらされているのだから。

発達障害の人間は、人に厳しく当たられてばかりだから自尊心が上がらない

イラスト図解 発達障害の子どもの心と行動がわかる本
親がこうだから他人の先生はもっと容赦ありません。わたしを不真面目な、やる気のない、問題のある生徒とみなして、嫌みを言ったり冷たく当たったりしました。
自分が嫌で嫌でしょうがないことを無理にやらされていて、目の前にいるのはトゲトゲした意地悪なおばさん。
「楽しい」なんて思えるはずもないのです。だから私は家を出て早く付いてしまっても、ギリギリまでレッスンを一分でも減らしたくて先生の家の周りをぐるぐる回っていました。
子供の立場ではそれぐらいしか逃げる方法を知らなかったからです。私は何度も親にピアノを
辞めさせてほしい、と願いましたがすべて「わがまま」と判断され却下され続けました。
自尊心なんてありません。自分がダメで何も出来ない存在だ、と思ってしまったし、とにかく自分が何かをやるだけで人のカンに触るんだ、と思うと何も出来なくなってしまいます。
こういうのはやはり当事者にしかわからない感覚です。発達障害だとはっきり分かっている子供さんに親御さんができることを当事者なりの助言をしたいと思います。まず
・お子さんが同じ失敗を繰り返すのはわざとじゃない
・ガミガミ怒ると萎縮して余計に失敗を誘発する
・これからこういう特質で否定されてばかりの人生を送るのだから、せめて親だけは認めてほめてあげて
・「嫌だ」と何かをしたがらないときは、何か言えない理由がある可能性
・発達障害で、記憶が短期間しか持たない可能性がある(つまりやったことをすぐ忘れる)これはわざとでもないし、親に当てつけている訳ではない

 

 

「わがままを許していたらろくでもない子になる」でも子供にしか分からない理由っていうのはあるんです

多分思うのですが、発達障害があるないを問わず、子供が何かを「辞めたい」ってよっぽどのことですよ。
子供が本当にただ不真面目な気持ちで始めて、いい加減に投げ出しただけなのか、ほんとうに心底なにか嫌なことがあって、それで「辞めたい」といっているのかは親御さんからみると必ず分かると思うんですよ。
だから、いい加減に投げ出すとか逃げ出す、っていうことでなければ辞めさせてあげて欲しいんです。子供だって全部親に話すとは限りません。
人知れず自尊心を傷つけられているだとか、いじめられているだとか。そういうことはね、子供だって「恥ずかしい」と感じて人に言えないんです。
そこをはっきり言えないからうまく説明できないと「わがまま」だとか「なんでもすぐに投げ出す」って端的にまとめられてしまう。下手したら、また親に「あんたは一つもきちんと成し遂げられることがないんだね、この間だって・・・」と古傷を抉られることを言われたりする。
なかなかの地獄です。家族にすら理解されず、やる気がないだけだとみなされるのですから。

じゃあ子供が発達障害だとしたらどうすればいいのか。褒めて褒めて褒めまくれ

「どうすれば」っていう正解なんてないと思いますが、とにかく私が一つだけ言いたいのが「褒めてほめてほめまくれ」ということです。

何をしても叱らない、ということではありません。そういうことではなく、何でもいいからできたことがあれば大げさに褒めてあげて、ということです。

「なんでそんなことしなきゃいけないの」と思いますよね。「ほめてばっかりいたらダメな子になるんじゃないの?」と。

ダメな子なんかにはなりません!長々とここまで書いてきたんですが、発達障害であるだけで、上記のような苦労を普段から積み重ねて、人から怒られ、罵倒され「なんでできないんだわざとなんだろう」と悪意を疑われ続けて疲弊している人に、あなたならどう接しますか。

「また同じような怒り方をする」って一番悪い対応だと思いませんか。

自尊心ボロボロ、誰も味方がいない。誰も自分のことを分かってくれて受け入れてくれる存在がいない。

これが発達障害の人間が抱える「地獄」です。

 

せめて親だけは、発達障害の子どもの数少ない「理解者」になってあげてほしい

これからそれを理解してくれる人には滅多に出会えないかもしれない。でも親御さんだけはせめてそれを理解し、子供のこれからを作ってあげることができるんです。

こんな言い方ではわかり辛いですね。

出来ること、ちょっとでも出来たことを褒めてほめて、大げさになるくらい褒めまくり、自尊心の礎を築いてあげる

これから先、どんな辛いことがあっても、その礎さえあれば子供はくじけずにすみます。しかし親にさえ理解されず、怒られ続けた経験が大人になっても自分の能力に疑念を抱く原因になり、やることなすことが全てグダグダに崩れてしまうのです。人生でさえも。

土台がきちんと築かれてない土地に家を建てるようなものです。

発達障害の子供を「褒める」ことイコール「彼らを守る防具を作ってあげること」

きちんとした土台(自尊心)をきちんと踏み固めてあげる。子供が「自分は何もできない、叱られて、人から嫌われてしまう存在だ」と決めつけてしまうまえに、親だったらそれができるんです。

親にしかできないんです。

「なんで自分の子供にそんな気を使わなきゃいけないの」

「バカみたい」

「接待してるみたい」

違います。

あなたの子供はこれから異常に味方の少ない人生を生きていかなければならない過酷な戦士なんです。

その人をこれからこの過酷な人生を勝ち抜いて、幸せにしてあげるにはねぎらいのことば、称賛の言葉しかご褒美はないんです。

発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉かけ (健康ライブラリー)

 

だからどうか、嘘だと思って無理にでもいいから子供さんのできたこと、すごいことを褒めてあげてください。何でもいいんです。お皿をちゃんと運べたとかお手伝いをしてくれたとか。

その時の彼・彼女の顔をどうか見てください。どれだけ輝いた顔をするでしょう。そうするとどんどん輝いて、能力を発揮していくでしょう。

 

 

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でもここで「何やってんのよあんたは本当にダメなんだから!」と言うと全部台無しです

これだけは言っちゃダメです。ここまで書いてきて非常に心苦しいです。

ただでさえ子供が発達障害だからどうしよう、と悩んでいる親御さんにこんなことを言って、過大なことを言っているのはわかっています。

でもこれだけです。極端に言えば「子供に自尊心を持たせてあげる」これだけが出来ていれば、あとは見守るしか基本的にできないんですよ。

大半の発達障害の人間は、こうした理解してくれる存在もおらず、防具なし(つまり自尊心ゼロ)で超マイノリティの人生を送っています。

理解しようと思ってくれる人がいるだけでどれだけ幸せになれるか分からないのです。盾と矛を手に入れたのと同じです。

これから先、人から傷つけられることの多いお子さんに防具を与えてあげてください。親御さんの称賛と承認。それが彼らを守る防具になります。

 

 

 

 

 

 


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