プロフェッショナル 仕事の流儀~神谷浩史編にプロ魂を見た【答えを求めて、声を探す】

 

先日「プロフェッショナル 仕事の流儀 答えを求めて、声を探す~声優神谷浩史」を視聴し、非常に興味深かったので内容を紹介します。

神谷浩史といえば

 

進撃の巨人(リヴァイ兵長)

 

黒子のバスケ(赤司征十郎)

 

ワンピース(トラファルガー・ロー)

 

さよなら絶望先生(糸色望)

 

物語シリーズ(阿良々木 暦)

 

上記の作品で女性オタクだけではなく、男性オタクにも知られている声優さんです。女性オタクに絶大な人気を誇っており「神谷さんが出るから」という理由で番組を見る人も多いです。

演じている役は正統派イケメンというより少しクセのある複雑な人物が多いため、それぞれの作品の役に対し、コアなファンが付いているという印象です。

 

「神谷さんぐらいになると」なんて言葉が通じないぐらいシビアな世界

神谷さんは上記に挙げたように、名を挙げれば誰でも知っているレベルのキャラを演じている超有名声優です。

普通、これだけメジャーなキャラを演じていたら(成功してるんだからもういいのでは)とか(努力しないでも向こうからキャスティングがあるんじゃないのか)などと一般人は思いがちです。

Men's Voice BLACKSTAR (Gakken Mook)

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声優というのは非常にシビアなお仕事で、どんなにプロであっても毎回アニメのキャスティングにあたってオーディションを経験します。

ベテランだって受けた役を落ちたり、本人が望んでいた役と違う役をキャスティングされることはあります。一般人で言うと、いわば契約社員のようなもの。アニメの期間はキャストですが、アニメが終わってしまうとまた新しい契約先、つまり雇用面接(声優でいえばオーディション)を受けなければ仕事がないということです。

 

だから「神谷さんみたいにメジャーな有名なキャラを演じているからあがり」などということは全く的外れであり、毎回「君はこの番組に必要、または必要ない」という心を削られるような判断を突き付けられる訳で、安定などという言葉とは程遠いお仕事であることが分かります。

この仕事初めてこっち 安定なんて一切ないですから。(プロフェッショナル内での神谷の発言より)

声優って作品だったりキャラクターとかがないと存在できないので。

自分で仕事は作れないし、常に己との戦いだし。成功しても誰も褒めてくれないけど失敗したらむちゃくちゃ言われるし。どこまでその答えに寄り添った音が作れるのか

(プロフェッショナル内での神谷の発言より)

 

ようやくオーディションを経て役を得てもそこで終わりではありません。今度は「役を作ること」と「他キャストと演技をかみ合わせ、ひとつの番組を作り上げていくこと」「公開されたアニメで返ってくる視聴者の反応」という難関が幾つも立ちふさがっています。

特に昨今はSNS全盛期、マイナス意見はたやすく拡散し、広まってしまう時代です。

また、ネットニュースなどで演じているキャスト自身もその内容を目にしやすくなっているため、これがいちばんキツイでしょう。この過酷さは完全に一般人の理解を超えています。

現場に行くのは怖いし。台本貰って「うわ 難しいなあ。全然理解できねぇや」

(役が)決まんないもん。全くですよ。オーディション落ちまくり。

自分が持ってない才能に恵まれてる人を見ると羨ましいな、と思いますよ。

(プロフェッショナル内での神谷の発言より)

 

声優志望者三万人。生き残るのはごくわずかの厳しい世界

神谷さんが番組中で言っていた「日雇い労働者」という言葉はこのシステムを現した言葉で、昨今の声優さんといえばアイドルさながらの雑誌グラビア、ステージ、歌、司会、ラジオDJなどマルチな活動を求められているため、一般人は「華やか」とか「明るいだけの仕事」だという印象を抱きがちです。

声優MEN特別編集ARTIST SIDE(2) (双葉社スーパームック)

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私たちの目に留まるように出てきている時点で、声優さんたちは皆心が擦り切れるようなオーディションを経験した上でその中から選ばれてイベントなりコンサートに出てきている。

業界には声優志望者が三万人いると言われています。しかし志望している人のうち、一体どれだけの人間がこの華やかな部分との落差に挫かれ、脱落していくのか。

私の好きな声優さんが

厳しい世界だから。なりたい人はたくさんいるけど、残る人は本当にわずかです。

と声優界に対してコメントしていたことを思い出します。

また、別の方はこう言っていました。

声優は自分好きじゃなれません。自分のことだけを考えていたら作品は作れない。

私たちの目に留まる声優さんたちはそうしたさまざまな試練を潜りぬけたエリート中のエリートなのです。

 

何ミリかの違い。それを仕上げて演技に繋げるのが声優

 

この「答えを求めて、声で探す」中で出色だったのが、セリフのニュアンス替えです。

神谷さんがリヴァイ兵長のセリフをテストしている段階で「ああ、知ってる」というセリフがありました。

音響監督さんにこの「ああ、知ってる」にそっけなさをプラスしてください、という指摘があり、番組中でテスト時の「ああ、知ってる」とそっけなさを足した「ああ、知ってる」の比較シーンがありました。

ぜんっぜん違いがわからねー!!!( ゚Д゚)

えっ何?今のどこが違うのねえ?分からん・・・分からなさすぎる・・・

以前私が好きな声優さんが言っていた言葉で

数ミリの違い、それを修正して演技にできる、それが声優です

という言葉があるのですが、もはや職人の域だな、と完全にこのシーンを見ていて思いました。

私みたいな一般人には「ああ、知ってる」がどう違うか全然分からないんですよ!

私がもし声優だったら(絶対なれないけど)この「ああ、知ってる」を直してくれ、って言われたら完全に困惑するでしょうね。

どう変えたらいいか分からない。まずワンテイク目の「ああ、知ってる」をちゃんとニュアンス、アクセント全て把握してないとどこを変えればいいかすら分からないですし、変えられたかすらも分からないでしょう。

こりゃあプロにしかできない仕事だわ・・・と心底思いました。

上りはないんですよプロの人たちって。誰かがオッケー出すんですよ。だから納得しようがしまいがそこで作業終わるんですよ、強制的に。

そこまでで自分が納得するものを提出しない限りはずっと悔いを残し続けることになるんですよね。

(プロフェッショナル内での神谷の発言より)

 

求められるもの以上のもの。それを提出することが「居場所を作ること」

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(神谷さんは)思ったものを必ず返してくれる。思った以上のものがサプライズで乗っかってくる。というか、腐らないからだと思う、彼が。

「できねえよ、そんなの」じゃなくて、出来るためにはどうしたらいいんだ、っていうことを常に前向きに考えている。

番組中 音響監督のコメント

 

先ほども書きましたが、私は神谷さんほどの有名な役ばかりやっている人にはその対価として「安定」があるのかと思っていました。

ところがこの「プロフェッショナル」で出てくる神谷さんは自分を「この仕事をやってこっち、安定など一切なかった」と断言し、常に求められる仕事に付加価値をつけようと足掻いているようでした。いつも一生懸命で、それでいて非常に謙虚な人柄の方のように見えました。

 

常にアップデートを重ねていこうとする貪欲さと勤勉さ。一途な職人の仕事を見ているようで、声優というお仕事に対する認識を新たにしました。

理想としては自分の気配を消して、作品の一個の歯車に徹するっていうことが、僕の目指しているものなんですよ。

(プロフェッショナル内での神谷の発言より)

 


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