札幌爆発事故、当初は消臭・除菌スプレー「ヘヤシュ100本」から120本、最終的には缶が300本あったという話が出て、この事件は本当「事実は小説より奇なり」を地で言ってる出来事だと思います。
札幌爆発事故 店のスプレー缶は約300本 大量在庫の経緯調べる #nhk_news https://t.co/0uucXTyijU
— NHKニュース (@nhk_news) December 21, 2018
会見も迅速でしたし、全般的に責任逃れする感もなく、真摯にお詫びする姿勢が評価された感じがしますが、気の毒なのはケガをした方や巻き添えでガラスが割れた周辺住民の方、隣接している居酒屋海さくら。
年末の大切な時期にチャンスロスしてしまった居酒屋さんの損失も補填してあげてほしいし、補償は莫大な金額に及ぶでしょう。
今回の爆発では爆轟(ばくごう)が起きたという話が出てきています。じゃあ爆轟って何なのか、なぜ爆心地にいたアパマン店長はケガだけで済んだのか、そのあたり考えていきたいと思います。
「居酒屋「海さくら平岸店」に40人以上がおり、ほぼ満席」「炎がどんどん広がり、多くの客が不動産店側と反対側に逃げたところ、床が落ちた」「地面に下りやすくなり、間一髪で全員が外に脱出できたという」 「偶然」重なり…死者なしの「なぜ」 札幌爆発事故 – 毎日新聞 https://t.co/53VZmEsoaj
— よお (@yookud) December 21, 2018
「爆轟」とはなにか
【札幌の爆発「爆轟」も発生か】https://t.co/f7l7hncsrD
札幌市の建物爆発では、200m以上離れた建物の窓ガラスが爆風で割れるなど被害は広範囲に。専門家は衝撃波を伴った「爆轟(ばくごう)」が発生し、音速を超える衝撃波だったと推測。
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) December 19, 2018
爆轟はダイナマイトを点火したときなどにも起こる激しい爆発で、発生には室内の可燃性ガスの濃度が高いなどの条件がある。店舗を運営する「アパマンショップリーシング北海道」によると、男性店長はスプレー120本を一斉に噴射し、室内は白く煙るほどだったという。
yahooニュース「時速1200キロ超の衝撃波「爆轟」発生か 札幌爆発 室内でスプレー「爆弾仕掛けるようなもの」より引用
札幌の爆発「爆轟」って?調べてみた。
衝撃波を伴う爆発の事で、衝撃波の圧力面で断熱圧縮されて燃焼する。
衝撃波が音速
以下→爆燃
以上→爆轟(3㎞/秒以上なので高速)発生条件
1.気体の濃度
2.空間の密閉強度
3.着火するとき加わるエネルギーの大きさ条件が合致する https://t.co/QxfkU3isYv
— KINSAN (@kinsan_tohyama) December 20, 2018
爆発音は15キロ離れた江別市にも届いていたようで、どれほどの莫大な爆発だったのかが窺い知れる。死者が出なかったのが不思議なレベルだ。
15キロ先 江別でも爆発音聞こえる:どうしん電子版(北海道新聞) https://t.co/D3XcxpchcT
— 北海道新聞 (@doshinweb) December 18, 2018
え、江別まで地鳴りみたいな音聞こえたけど、平岸の方の爆発音だったの?え?江別まで…聞こえたよ…
— 二重ちゃん (@Airpoipoi29291) December 16, 2018
雷かと思ったら平岸の飲食店の爆発の音…江別まで聞こえたのは凄すぎ。
— かとう ひろたか (@_HIR0777) December 16, 2018
「爆轟」が起きる要因とは
爆発が大規模になったことについては、不動産仲介業者店舗内で、除菌消臭用スプレー缶の可燃性ガスが大量に噴射されたことに加え、店舗内部に階段がなく気密性が高くガスがたまりやすい構造だったことなど、複数の要因が重なったとみる。
yahooニュース「時速1200キロ超の衝撃波「爆轟」発生か 札幌爆発 室内でスプレー「爆弾仕掛けるようなもの」より引用
やってることはパイナップルアーミーかマスターキートンだな。https://t.co/qDNrDr8aKr
— いけだっちょ@PONTA垢、たぬきに恋して。 (@daccho13) December 19, 2018
「海さくら」の客が無事だったのは様々な要因と店員の誘導のため
いや、まじで不動産屋の従業員どうやって生還したんだ? pic.twitter.com/XVjtJI3Thh
— にすも@金型スレイヤー (@E_E_Juutilainen) December 17, 2018
こちらが新聞社の図解をもとに作成した現場図解だ。
ワイドショーで見た「海さくら」のお客さんの話によると
爆発のあとすぐ火が出たわけではない
火が出たのは爆発の15分後ほど
避難しようと皆が一つ方向に集中したら二階の床が抜け、それで皆一階まで落ちた
床が落ちたために一階までワープした形になり、それで避難できた
ということらしい。何にしてもお店の人の誘導がよかったこともあるだろうし、この場合床が抜けたため、避難が容易になった。
#爆発
42人中41人が海さくら内、ボンという音が聞こえた後、火が出て窓から飛び降りたとお客様の証言。重傷者1名は隣の跡形もなく吹き飛んだ、アパマンの店長。これだけの惨状でもアパマンが爆発した後、海さくらが炎上、結果最初の爆発音で機転の利く店員の避難誘導で死者0名の奇跡としか— Diabolos (@dears596) December 17, 2018
また上記の見取り図を見ていて思ったのだが、海さくらの二階部分が吹き抜けになっている。爆発の衝撃波を逃がすという意味ではそれも良い方向に働いたのではないだろうか。
https://twitter.com/aiaiai22222/status/1075036653679460357
アパマンの店長はなぜ「重傷」で済んだのか
爆心地にいたアパマン店員がかすり傷なのに居酒屋の店員が重症なのなんなんだよ。
完全に異能生存体じゃねえか。— 14復帰勢ヒロミズ@zorn (@puma218) December 23, 2018
ガス爆発の中心地の死亡率が低い件については、ツングースカ大爆発などが参考になるようだ。
ツングースカ大爆発は、1908年6月30日7時2分(現地時間)頃、ロシア帝国領中央シベリア、エニセイ川支流のポドカメンナヤ・ツングースカ川上流(現 ロシア連邦クラスノヤルスク地方)の上空で隕石によって起こった爆発である。
2008年7月に、ボン大学の物理学者ヴォルフガング・クントは彗星や小惑星を原因としない新説として、地表の奥深くにたまった、メタンを多く含むガス1000万トンが地上に噴出したという説を発表した。
この爆発については隕石説、ガス爆発説の二説あるようなのだが、この爆発の中心地の樹木は倒れていなかったにも関わらず、周囲の木がなぎ倒されるように倒れている。
画像引用元:wikipedia「ツングースカ大爆発」
衝撃波が中心から外に拡散するという事例を分かりやすく体現した事件である。
今回のガス事故が起きた建物全体が木造構造だったため建物が大破(もちろん鉄筋だったならばこの状況は起こっていない)要は「穴」が開いたため、建物の中だけではなく外に衝撃波が「逃げた」ということになる。
昨夜の札幌の爆発事故、大勢の負傷者が出たのは残念だが、幸いにも死者が出なかったのは「建物が跡形も無く吹き飛んだ」ことにより室内の気圧があまり上がらず爆風のエネルギーが速やかに解放されたのが要因かも知れない。
化学工場などでは爆発事故に備えて壁をわざと弱く作ってある所も多いと聞く。— デッドセクション (@ACDCSection) December 17, 2018
今回の事案は木造建物だったゆえに壊れ方は派手だがそのぶん爆風が外に逃げ、結果として中の人的被害が少なかったのでは。もしこれが頑丈な鉄筋コンクリートとかだったら爆圧が外に逃げず、中にいる人たちを襲ったかもしれない(いや破片での怪我とかあるし、よくわからんけど
— До свидания☆白猫ロマンサー (@GrayG1941) December 17, 2018
札幌のガス爆発事故で思ったのが、ヒトって爆圧で死ぬ例が有るけど建物が跡形も無く吹っ飛んだあの事故でも爆圧で死なないって事
建造物が壊れる圧力が350~1400hPaで人体に致命傷を与える圧力が1400~2800hPaらしいんで、条件次第では今回の事例も十分有り得るんだな— 占展望(せんてんぼう) (@Khritenzama) December 17, 2018
☟この件に関してはこちらのリンク先がとても為になりました。
まとめ
今回の爆発事故では音速を超える衝撃波「爆轟(ばくごう)」が発生していた可能性
事故の起きた建物の気密性があったことと、可燃性ガスが大量に溜まりやすかったことが発生条件
居酒屋「海さくら」の店員の冷静な誘導が居酒屋客の安全を守った
居酒屋の床が抜けたことが外への避難を速やかにした
被害にあった建物が木造であったことにより爆発の衝撃が建物崩壊と共に外に拡散、衝撃がアパマン店舗内に留まらなかったことにより爆発中心地での生存が可能になった
🐾事件概要中心に紹介した記事です
🐾時系列と因果関係を考察、社長の会見内容、スプレーの内容物についての記事です