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NHKがやっちまった。わざとですか!?ねえわざとですか!?
NHK札幌放送局は2日、オウム真理教の後継団体主流派「アレフ」に関する取材で、住民インタビューの音声ファイルをダウンロードできるURLを、誤ってアレフ側に送信していたと発表した。
NHK札幌放送局によると、同局のディレクターが1日、住民インタビューの音声の文字起こしを委託業者にメールで依頼した。その際に、音声ファイルをダウンロードできるURLをアレフ側にもメールで送信していた。
NHK、オウム後継団体「アレフ」に取材音声ファイルを誤送信https://t.co/U56i7EMX6U
→オウム真理教の後継団体主流派「アレフ」に関する取材で、住民インタビューの音声ファイルをダウンロードできるURLを誤ってアレフ側に送信していた
— 産経ニュース (@Sankei_news) November 2, 2018
NHK側からの説明は「同僚職員のアドレスの頭が」アレフ広報のものと同じだったため誤って誤送信したという説明なんだけど、これは
だとか言われていて、正直どれもそう思えてしまうのが恐ろしいところ。しかもこのNHKのインタビューを受けた住民6名のうち、2名にはNHK側が謝罪したそうなのですが
うち4名と現在連絡が取れなくなっている
らしく、これヤバいんじゃないかと思うのはTBSがオウム側に坂本弁護士のビデオを見せたことが切っ掛けで起きた「坂本弁護士事件」を思い出すからです。
これ無言で引っ越さなきゃ命の危険を感じるレベルですよ!?今は怖いですね・・・NHKがこんなミスをやらかすなんてもう何も信じられません。
NHK北海道がオウム真理教の派生のアレフについて
アレフの近隣の住民6人にインタビュー
↓
その音声を誤ってアレフに送信
↓
2人には謝罪したが4人と連絡取れず(´・ω・`)かなりやばい
— かんご~む (@kangomu) November 2, 2018
まず状況を考えてみる。メールをなぜアレフに誤送信!?
まずNHK側の説明の「同僚職員のアドレスの頭が」アレフ広報のものと同じだったためについて考えます。
メールソフトは何を使っていたのかは分かりませんが、アウトルックで試してみます。
まず試しにアドレス送信欄に「S」とだけ打ってみると下記の状況になりました。
これは以前から私も「プライベートな情報とか写真を付けたメールを間違ってツタヤとかアマゾンの企業向けに送っちゃったらエライことだな~」と思ってはいました。
もちろん間違って送ったことはありませんし、送る前はきちんとアドレス欄を確認はしているのでミスは起こりませんでした。
しかし、もしそういう意識なく作業してて「あ、間違った!」と思った瞬間すでに遅く、もう既に送信ボタンを押していたとしたら。
ネットの恐ろしいところは「届くのが早い」という利点の裏で「一度送ったら取り消せない、どうしようもない」ということですよね。
郵送なら、郵便局に電話するなりなんなりして配達を取り消すことはできます(取り戻し請求という。有料)が、メールは取り返しが利きません。完全なヒューマンエラーでしょうね。
「音声ファイルをダウンロードできるURLを誤送信」の状況とは
余談ですが、私は趣味で小説を書いていました。で、それを同人誌という形にして本にしていたのですが、その際、印刷会社に本のデータを入稿しなければなりません。
いわゆるPDFとかWordとかに変換したデータを印刷会社に送る必要があるのですが、例えば先に挙げた「アウトルック」や「ヤフー」などといったメールサービスだと、送信容量をオーバーしてしまうため、通常のメールサービスではデータを送付できないんですよ。
NHKが誤ってアレフに送った音声データがどんなファイル形式かは分かりませんが、動画だから相当容量は大きいはずです。
だからそういう時に使うのが「ファイル共有サービス」っていうやつです。
ではファイル共有サービスとはいったい何なのか。
まず私が使っていた「Fire storage」(ファイアストレージ)のシステムで紹介します。
この画面がファイルをアップロードする前のメニュー画面です。
⇩
アップロード直後の画面。
さらに上記の図で見ていただきたいのが、相手に送ったデータを解凍するために「ダウンロードURL」が必要なのですが
⇩
次に、これがファイルをアップロードしたあとのメニューです。ファイルは「保存期間」というものがあり(下の写真では保存期間三日間、となっていますが、最短は一時間、最長は一週間です。
図の赤い囲み線のなかに「ダウンロードパスワード」という項目がありますが、これがないと基本データはダウンロードできないというシステムになっています。
つまり、今回の肝は
NHKがアレフにこのパスワードを教えていなければ、このデータはアレフ側が解読できないので、インタビューに回答した住民たちの安全は担保できることになります。
⇩
しかし、大体の場合かなりヤバい気配がするのが、普通はダウンロードURLにパスワードを併記したメールを自動送信するシステムになっている、ということです。
なぜなら、ダウンロードするために必要なアドレスでメール送信一回、さらにパスワードだけを一回送信すると二回メールを送る手間がかかってしまうからです。
こんなミスをやらかすタイプの人が、アドレスとパスワードを分割して二回メールを送るような慎重な行動を取るでしょうか!?
いいやッ!しないねッ!!!(これ吉良のセリフやがな)
また、下図にも紹介していますが、データをアップロードした側には、相手がデータをダウンロードしたかどうかの連絡が自動的にメールで行くことになっています。
つまり今回、NHKが誤って送ったメールのアドレスからアレフがデータをダウンロードしたかどうかは、NHK側にはきちんと把握できるわけで、このメールが届いていなければ
「アレフは住民のインタビュー記事を読み込めなかった」ということになります。
が、しかしこの「確認できなかった」というのがあいまい過ぎてまた怖い。
それとも「アレフがダウンロードしていない、という確認ができなかった」ということなのか否か、やらかしたことがおおきすぎるんだから、ちゃんとそこらへんを説明してほしいものです。
明らかに説明不足で、ここも「何やってんだよ!?」という感じです。
ミスに重なるミス。ファイル削除が一日後ってどういうこと!?
まずここの引用記事を読んでいただきたいのですが
NHKによると、同局のディレクターが1日午後5時前、住民6人分のインタビュー音声を文章にする作業を外部の委託業者にメールで依頼した際、音声ファイルをダウンロードできるURLをアレフ広報に送信してしまったという。
同僚職員のメールアドレスの頭文字が、アレフ広報のものと同じだったため、誤ったという。アレフ側が音声を聞いたかは確認できていないという。
ディレクターはすぐに上司に報告したが、ファイルをダウンロードできないようにしたのは2日午前10時ごろだったという。
えーと、時系列を整理すると
ということで、対策を取ったのはミスから17時間経ったあとだったと。
バカか、バカなのか!?
いやバカと言ったら失礼だけど、これバカだとしか言いようがないですよね!?
こんなどえらいミスをやらかして、17時間放置するって・・・・
↑再びスピードワゴンさんに罵ってもらいました
はい、どんだけヤバいかまたファイア・ストレージで説明します。
さっきも説明しましたが、相手がデータをダウンロードしたら、載せた側の人間に連絡がきちんといくようになってるんですよ(上図↑ ダウンロード開始通知 という項目ね)
だからまずNHKは
ましてアレフに送るつもりはなかったとはいえ、仕事先に送ってる(つもりの)データなんだから、相手がきちんとデータをダウンロード出来たのかは確認できるようにしていたはずです。
だから、NHKがここを説明しないのはおかしいし、故意に隠していると思われても仕方ないんですよ。
上に乗せた図にもありますが「このファイルを削除」という項目がありますね。誤ってデータを載せてしまった場合もあるでしょうし、やはり修正したデータを相手に渡したいと思った場合などのためだと思われるのですが、ここね。
みなさん、この手続きを見て率直に考えていただきたいんですが、単純に「このファイルを削除」という項目にチェックを入れるだけの作業に17時間掛かると思います!?
ないでしょ!?
ありえないでしょ!?
1秒で終わるやん!!
もうね、これNHKとか関係なくて、社会人としてダメすぎてもうなんもいえねえ・・・
サービスは違えど、だいたい同じような機能があると思うんですよ、ファイル共有サービスって。
今まで私がダラダラと述べてきたように、これね、ヒューマンエラーってどころの話じゃないっていうのがお分かり頂けましたでしょうか。
何一つまともにできてることがなくてザルだらけ
なわけなんですよ。これはヤバいですね。いくらアナウンサーや記者が優秀だからって信頼してマスコミなんか信じると、こんな目に合うのがオチってことなんですよね・・・!
というわけで今回は、この話がいかにヤバいのかをお話しました。
『同僚職員のメールアドレスの頭文字が、アレフ広報のものと同じだったため、誤ったという。アレフ側が音声を聞いたかは確認できていないという。』NHK、何を隠している? この手のファイル共有システムなら、ダウンロード件数やダウンロードしにきたアクセス元IPアドレスのログ、あるはずだよな?
— 【手洗った?】ktgohan (@ktgohan) November 2, 2018