【引き抜き?】塚原夫妻、朝日生命への引き抜きについて語る【おいしい条件提示?】

8月31日の塚原夫妻の反論コメントをもってしても世論、吹き上がる体操界の「塚原体制」に対する違和感は抑えきれず、ついにその二日後、塚原夫妻は今度は軟化したコメントを発表し、自らの言動が宮川選手を怯えさせてしまったこと「対決、徹底抗戦」ではないことを強調した(この最新コメントに対しては前記事に詳細)

国民にまで謝罪するという大きなコメントだったが、この中では宮川選手が提起した「引き抜き」や「移籍」という体操界のおかしな構造に対しての言及はなかった。

 

今記事ではこの9月2日の声明文で触れられてなかった「朝日生命体操クラブ」への引き抜き問題についての関係者コメントを紹介していく。

特に後半に紹介する元メダリストの森末慎二氏と池谷幸雄氏の話は移籍の話から、徐々に体操界の問題点にまで話が及び、その話を総括すると、やはり速見コーチの除籍問題がこの「引き抜き問題」が全ての発端になっているということが分かってくる。

少し長くなるが、ワイドショーのインタビューで明らかにされたお二人の話は相当核心を付いているので紹介させていただこうと思う。

また一方、9月7日は「バイキング」で塚原光男会長の独占インタビュー、週刊新潮9月13日号における千恵子氏独占告白が掲載された。

これまであまり言葉数が多いとは言えなかった当事者二人のコメントは非常に重要なのでそちらも紹介する。

速見コーチの除籍問題に対して、宮川選手側からの説明ではあまり重要な事柄だと思われていなかったのか省かれていた事実関係があった。

この背後関係を踏まえた上で千恵子氏、光男氏の言葉を聞くと、何となく今回のトラブルの全体像がうっすらと見えてくるような気がする。

引き抜きはあったのかなかったのか。宮川選手と塚原夫妻、対立する双方の言い分

 

勧誘はあった派(宮川選手・複数の体操指導者談)

朝日生命体操クラブに勧誘された。

朝日生命に入れる目的なんだと確信に変わりました

8月30日 宮川選手記者会見中のコメント

体操界関係者A氏談:体操クラブから主力の選手が引き抜かれると、クラブ経営は大きな打撃を受けることになる。しかも塚原千恵子氏が行う「引き抜き工作」は実に巧妙なのです。直接の勧誘は一切ない。塚原千恵子氏自身は選手に決して勧誘の言葉は掛けないのです。

同関係者B氏談:最終的には「入れてください」と言ってきたから入れてあげたのよ、というのが最大の理屈だと思うが、そういうきっかけを(千恵子氏が)作ったりはしていると思う

(ソース:報道プライムサンデー 電話取材より)

9月5日 最新状況追記(速見コーチ記者会見コメント)
〇宮川選手が中学三年生の時、塚原光男氏から頼まれた朝日生命のコーチから連絡があり、食事に誘われた

〇去年のモントリオール世界選手権で、塚原女子強化部長の付き人から「2020」に入って、朝日生命にも入ってやれば良くしてくれると言われた

〇(宮川選手に千恵子氏側から)今後速見コーチとは練習できなくなる。朝日生命で練習できるし、NTCで練習する場合は専任コーチが来てくれる、という働きかけがあり、つまり「引き抜き」と思われる行為は今まで三回ありました

(速見コーチ記者会見コメントより)

勧誘はなかった派(塚原夫妻発言・千恵子氏コメント)

私たちは、宮川選手に関して一切勧誘を行っておりません

8月31日 塚原光男氏・塚原千恵子氏共同コメント

私勧誘してないもん 全然。30年勧誘もしてないもん。駆け込んで来たり、ここに来たいと言ってくる人、転勤で来たりそういうのはたくさんいますよ。(選手の引き抜きに対する問いかけに対し)

塚原千恵子氏「ビビット」電話取材のコメント

9月2日に出した夫婦連名コメントには移籍に関しての話は一切触れず

 

塚原夫妻引き抜きの手段に関するいくつかの証言

 

1.欲しい選手の親・コーチを口説く

(ソース:9月3日「ビビット」直接インタビューより)

「あの子がほしいから、あそこのコーチと知り合いでしょ」と(千恵子氏に)言われて。

「そこのコーチを口説いてこい」とね。

質問:実際に口説きに?

「それは断りました。そんなのが何件かあってクビになりました。(千恵子氏に)あんたは使い物にならないわよ、と言われて」

体操関係者の男性のインタビューより

 

質問:勧誘の対象選手はどんな人?

全日本で10番くらいに入っていると警戒はするんだけどね。お声がかかるんじゃないかって。通常の移籍の場合「お宅の選手に来ていただけませんか」というような話があるのが通常なんだけど(今回のような千恵子氏が関わる移籍に関しては)ある日突然、親が「退部させていただきます」と。「長らくお世話になりました」と。それを引き抜きって言うんじゃないの?

所属選手が朝日生命体操クラブに移籍した体操クラブコーチの話

 

2.美味しい条件を提示して口説く

(ソース:同上)

選手の親とか選手に直接話して「特別待遇で朝日生命に引き入れてあげるから」と。その後大学も特待生で入れるし、就職もちゃんと良いところに就職させてあげるからうちにきなさい」と。やはり親だったら塚原さんのほうに付いていったら良いんじゃないかなと迷いはある。

千恵子氏に指導を受けていた元選手の話

 

塚原光男会長、疑惑に反論する(9月7日バイキングのインタビュー)

確かに彼ら(宮川選手と速見コーチ)がそういう風な誤解をする場面は考えてみたら、多分このときこう思ったんだろうな、ということはいくつかあります。

朝日生命の男子のヘッドコーチと速見コートが大変親交が深いんですね。その中で速見コーチから「練習環境が悪いことや、一般教室の皆さんと練習している状況がある、あるいは練習時間が三時間に限られているだとか、そうした(状況に)不満なことがいくつかあり、それだったら一回行って話を聞いてこいということになりまして、朝日生命の(体操クラブの)代表者と、速見コーチと(速見コーチと親交が深いコーチ)の三人でと夕食をしながらお話ししたときに、そういう大変な状況があるならば、うちはそういう環境を与えられるよ、という会話がありました。

コーチのあなたを含め、そういうことを塚原さんは言っているから、どうですか、という(速見コーチ側の現在の練習環境の不満に対して)提案をした訳です。そうしたら(速見コーチは)「いや、二人でやりたい」と。

質問:誤解とおっしゃいましたけど、先方のほうは引き抜きだと思うと思うのですが?

それは我々もそう思われたのなら申し訳ないと思いますけどね。

質問:2020東京五輪特別強化への参加を断った時の宮川選手の状況を教えてください

2020に最初はちゃんと速見コーチとか指導者たちには全部説明をして、こういう形で今の日本はメダルを獲るためにはもう一つステップアップするためにスペシャルな指導を導入しなければならない、という説明をしました。

(2020の強化合宿に)入って練習すれば、そういうことがいい形でサービスを提供できる、ということを言ったのです。そのことに、なぜか宮川選手はNOと速見コーチを連れて言ってきた。

強化本部長としては、親御さん、また本人にも「どうしてなの?」って聞いたらしいですね。どうもその時に「勧誘されたんじゃないか」と勘違いされてしまったのかと。

だから何らかの先入観があるのかも分からないけども「また朝日生命に勧誘された」と。速見コーチは最初に(2020に参加するメリットを)全部説明しているのに、勝手に親に連絡をして「強化本部長は朝日生命にまた宮川選手を勧誘しているんじゃないかな」と説明した、というのが我々の想像です。

彼らが本当にそうかどうかは分からないけども、たぶんそういうこと(朝日生命に勧誘された、という解釈)をして、宮川選手側はそれを「勧誘」と言っているんだと思う、会見を見ると。

(9月7日「バイキング」 塚原光男会長インタビュー より)

 

塚原千恵子女子強化部長の激白5時間「引き抜き問題について」

「速見コーチ外し」について宮川選手側の説明では欠けていた前提条件がある。

速見コーチは登録抹消になる前に(暴力で)所属クラブを外されていた

塚原本部長が宮川選手への暴力があるからということで体操協会に注意


速見コーチがコーチ登録抹消になる

この三つのステップがあり、速見コーチは最終的に体操協会の「コーチ登録抹消」となったようだ。

これまで宮川選手側の話では

突然「速見コーチが登録抹消になり」ある日突然「もう速見コーチではなくて違うコーチが付きますからその人とこれからは練習してください」と唐突に言われたように説明されていた

この話だが、そうなる前に「所属体操クラブを速見コーチが外されていた」というのはかなり重要な情報であり、これを抜かしていたのでは話がおかしくなるかな、と正直感じる。

上記の件は週刊新潮9月13日発売号で塚原千恵子氏が激白した「千恵子氏側からの」状況の説明だ。まず上記の前提条件を踏まえたうえで、これから紹介する「千恵子氏側からの説明」を見てほしい。

明日からの練習は2020の練習拠点のNTCと朝日生命久我山体育館の両方でできるけど、速見さんは所属からコーチ登録を外されているので、そこでは一緒に練習はできないの、NTCで練習するときは専任コーチが補助してくれるので、日時を連絡してね、と言って電話番号を書いたメモを渡しました。

ところが宮川選手は(速見コーチと自分を)引き離したのは私だと誤解していたばかりにこれを勧誘だと思ってしまったのでしょう。

ソース:週刊新潮9月13日号 塚原千恵子氏のインタビュー「独占!女帝塚原千恵子が懺悔の全真相告白」より

 

森末慎二氏と池谷幸雄氏に聞く「そもそも移籍は悪いこと?」

質問:引き抜きは良いことなんですか?悪いことなんですか?

森末:まずご法度だよね、もう。折角(選手を)育ててやっとこれからというところをフッと持っていかれるというのは、あるコーチに言わせると「選手を育てる気力が無くなってしまうぐらい」だと。育てれば持っていかれるというのは。

質問:プロスポーツの移籍とは違う?

森末:全然違います。

池谷:僕らの場合はそれ(選手を育てること)が夢で、すごい労力を使って、時間を削って自分の夢に向かって選手を育てるんですよ。その夢をバッサリあっさりはぎ取られるという。

森末:一番おいしいところだけを持ってかれるってやつですよね

質問:それだけ魅力があるわけですね?引き抜きというのは

池谷:これからだっていう時に取られちゃったら、夢を砕かれる訳ですよ

質問:いくつぐらいの子を引き抜くような感じ?

池谷:ある程度強くなって来たら・・・

森末:大体全日本で10位ぐらいに入ってくると危なくなってくる。

池谷:小学生でも、中学生でも「伸びそうだな」っていう子もあるし、小学生ぐらいでいい成績を取ってきた子もあるし。ナショナル選手とかに入ってきてからの引き抜きもある(注:宮川選手はナショナル選手である)

森末:大体向こうが「いいな」と思う子がいたらナショナルの合宿に呼んじゃったりするんですよ。で、合宿から帰ってくると「移籍します、辞めます」と。

質問:そろそろ来るな、とそちら側も警戒するんですか?

森末:ナショナルの合宿に呼ばれると選手を出さない(合宿に参加させない)出すのが怖い、という風にコーチはそのとき言ってました。

質問:(移籍の)誘いを断るとどうなるんですか?

森末:向こうが(選手側が)洗脳されてるんで、何を言ってもだめです。でも向こうから辞めるって言われたら、こっち側はどうすることもできない。

池谷:選手ファーストですから。やっぱり選手が望むことをやってあげたいですよね。それなりに「もう仕方ないな」と諦めるしかないんです。

質問:千恵子氏は30日のインタビューで「勧誘してないもん」と言い、池谷さんは爆笑されましたが?

池谷:僕が小学校の頃に、いろんな周りの小学校のお友達が朝日生命に行ってます。それは勧誘されたのか、憧れで行ったのかは分かりません。移籍の量を見るともう異常です。

異常に朝日生命には集まってます。で、実際に勧誘されて行った選手も知ってます。しかも何回も何回も勧誘されてるんですそれも。

一番問題なのは宮川選手と速見コーチは僕は聞いてるのは中学生の時代から速見コーチと一緒に何回も来い、と言われている(朝日生命に入れと、勧誘されたということ)

質問:宮川選手だけではなくて、速見コーチも一緒に来なさいと言われていた?

池谷:ことごとく断っていたというのは僕は聞いてます。

森末:だから仕方ないから(千恵子氏側が速見コーチを)切りましょう、と。

質問:(朝日生命体操クラブの)勧誘を断る理由は何ですか?

池谷:基本的には(宮川選手と速見コーチが)頑張って練習してる訳で、行く必要がないんですよね。だから自分たちがやってるし、自分が今までやってきた体操クラブのこともあるし。今まで育ててきてもらったクラブにも、ね?

森末:いきなりそれだけで行くというのはね。

池谷:そんなことはできないじゃないですか。ふつう人間としてできないはずなんです。人間(の心情)としてなんです、この(移籍の話は)人の夢を打ち砕くんですから。そんなこと人間としてやっぱりやっちゃいけないじゃないですか。

だから普通の引き抜きは芸能界でも移籍の話がありますけど、全然レベルが違うんです。人が生涯を掛けて育てて来てるんで子供っていうのを。

質問:この組織の在り方を協会の中から正そう、ということにはならなかったんですか?

池谷:上げようとしたんですが、ことごとく打ち砕かれて来たんです。

質問:宮川選手が勇気をもってああいう会見を開いた。しかも世界選手権を辞退してでも今ある状態を伝えたかった。でも辞退しようと言ったのは宮川選手で、協会としては大会に出すということも大切じゃないかと思うんですが

池谷:ものすごく大事です。それが一番です。

森末:それが一番。

池谷:それが優先です。宝ですから。

質問:でもこの謝罪文を見る限り(塚原夫妻の方が世界選手権に行きたいように)見えてしまってる訳ですが?

森末:宮川選手は塚原千恵子さんがいることによって、そこにはもう行きたくない、と全部辞退されてる訳ですから。

質問:協会は引き抜きに対して対策は取らなかったんですか?

森末:結果的にジュニアのほうでは引き抜きがあった場合、半年間は試合に出れないというルールを一生懸命作ってはいたんですね。

池谷:出ていく側の(クラブの)ハンコがないと試合に出れないとかあったんですけど、今はそれはなくなってるんですね。だからそれだけ引き抜きは少なくなったということなんです。この当時は横行してたというか。

森末:ハンコを押す体操クラブコーチとしては、選手を試合に出してあげたいと思うから、本人が向こうに行ってしまうんでしょうがなくハンコを押すんですね。で、何事もなかったように(移籍した選手は)試合に出るという。

池谷:指導者はやっぱり選手ファーストで考えるんで。そうしたら(ハンコを)押してあげなきゃということになりますよね。

質問:宮川選手が10月25日の世界選手権に速見コーチと一緒に行くのは難しい?

森脇:いま現状では難しいと思います。

池谷:それをどう変えるかっていうのは体操協会が全部変えられる訳ですから。これまでのこういう流れを考えていったら(速見コーチの処罰は)重すぎるというのは自然と分かりますよね?

そうしたら早く元の状態に戻してあげて、世界選手権に参加できる状態に戻してあげられるというのが役目ですね。

 

まとめ

非常に長い引用となったが、今回の宮川選手が会見をするに至った経緯に「朝日生命体操クラブへの引き抜き」が背後にあったこと、それに従わず、断り続けていたことで速見コーチが邪魔な存在になり、千恵子氏側が除籍してでも宮川選手を移籍させたかったようにも見えてくる。

しかし一方で、9月7日「バイキング」のインタビューに答えた塚原光男会長の話も併せて考えてみると、重大なすれ違いが生じているだけのようにも思える。要は

「すり合わせ」が十分できてないことによる「不信感」がこの騒動の発端ではないかとも思われてくる。

今のところ「宮川選手側」では「何がなんでも会長側は朝日生命に勧誘しようとしており、断ったためにパワハラを受けた」と解釈しており、また会長側からは「こっちがただ便宜を図るといったことを勧誘」と思われてしまったのかな?でも強化合宿の件は速見コーチに説明したんだけどな!?と思っているようにもみえ、この件でハッキリしているのは

「速見コーチを間に挟んだため話がややこしくなってしまった」ということではないだろうか

 

要は「そのままの事実」ではなく「速見コーチの視点」を通した話が宮川選手に伝わってしまった。もちろん彼らがそう思うに足る状況がこれまで幾回もあったのだろうが、少しこの辺は冷静になり、宮川選手側も客観的にクールダウンしなければならない部分はあるかもしれない。

今週にも発足する第三者委員会の結果が、今練習に専念できずにいる宮川選手、ほかの体操選手やコーチたちにとっていい結果になればいいと思う。

 

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