愛されるヒロイン、疎まれるヒロイン①(サタデー・ナイト・フィーバー編)


サタデー・ナイト・フィーバー 製作30周年記念 デジタル・リマスター版 スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]
サタデー・ナイト・フィーバー 製作30周年記念 デジタル・リマスター版 スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]

 

なぜ彼女の恋は上手くいかないのか

「サタデー・ナイト・フィーバー」を見ていて気が付いたことがあります。
「この映画には恋愛の本質が凝縮している」と。

つまり、この映画は主人公トニーに愛される女性「ステファニー」だけでなく、とことんトニーに袖にされる「アネット」も登場します。このアネットに注目した場合、非常に切ないことになります。

「愛されない」「疎まれる」「別の女性に夢中で見向きもしてくれない」「せめて肉体関係を持とうとするも、それすらも阻まれる」
もはや何をしようとトニーに相手にされないのが確定している女の子、アネット。

でもいい娘なんですよ。一途だし、ぽっちゃりしててかわいいし、自分がトニーに好かれてないのを知っててもアタックする果敢な女の子です。最終的に、トニーの気を引くためにトニーの目の前で彼の友達といちゃつくふりをしていたら、その男と望まぬ結果に陥ってしまいます。

この時の悲しい涙は本当に切ない。「なんでこんなことになったの」「どうしてトニーは止めてくれないの」「どうしてあたしはトニーに愛されないの」その全てがごった煮になった悲しい悲しい涙です。

その時のトニーといったら、車中で自分の友達といちゃつくアネットを「よせよ」と軽く止めはしたけど、本気で止めるでもなく、アネットが泣いている間もぼんやりと外を眺めている始末。酷い。でも男性ってそうだよね。なんの興味もない女性にはとことん冷たい。

SP:大きな写真、ジョン・トラボルタ、「サタデー・ナイト・・」
SP:大きな写真、ジョン・トラボルタ、「サタデー・ナイト・・」

☝トニー本当にかっこいいから分かるけど・・・(ジョン・トラボルタ23歳)

 

これですよ。よほどのモテモテ女を除き、大抵の女性は「自分の好きな人に好かれない」という経験があるかと思うのですが、この映画は「なぜ好きな男に好かれないのか、一体なにがダメなのか」という理由が率直に描かれていると思う。

つまり

1.男性は自分のことが好きだと分かる女、大きく好意を表す女を好きにならない
2.女のほうから迫られると面倒くさいし重いと感じる
3.結局男のほうが「この娘いいな~」と感じた女性だけがその男に真に愛される

なんて身も蓋もないまとめなんでしょう・・・。しかし実際この映画をトニー目線で見ると、やはり「自分のことを好きな女」は面倒くさいですし、重いのです。

 

アネットがやっているのは「試食販売」ステファニーがやっているのは「百貨店販売」

対するステファニーはどうなのかというと、はじめはトニーに一切興味がないのでとことん冷たく振る舞っています。

トニーが約束しようとしても「いけたらね」と冷たく言い放つ。後日約束の場所にいなかったことを咎められれば「約束はしてないわ」と冷静に言う。

上昇志向が強いのでトニーのようなブルーカラーの男ではなく、都会風のインテリと付き合いたいと思っているのでさんざんトニーを荒く扱います。昔懐かし「ルールズ」の本を絵にかいたような「自分をお高く売る」ことが上手です。

つまり、彼女には当初「トニーに好かれたい」という気持ちがありませんでした。だからこそ冷たく、クールに振る舞えたのです。

「私に会いたいならあなたのほうが会いに来なさい」自分を「高級品」として価値を落とさない、セールもしない安売りもしない、だけど来たければ来れば?という高飛車な態度です。

対するアネットは「ねえ、寝ようよ」などとトニーに言って辟易される。断り文句として「(コ〇ドームが)ないだろ?」と言われれば「今日はもってるよ」などと迫ったりする。

完全に自分を「試食いかがですか~!食べてください!」と自分からトニーの口に入れに行ってるのです。


それはいかんよアネット!

第三者から見れば完全にアネットのやり方が誤っていることは誰にも分ります。

アネットのようにあからさまにはいかずとも、好意を相手に表しすぎてはいないでしょうか。本当に身もふたもない結論ではありますが

 

〇相手が自分に好意を表してないにも関わらず好意を表しすぎていないか

〇押す一方ではなく「引く」ことも大切

〇男性が自分に好意を表してない時点でほぼ負け確定

〇それ以上の戦いは無益ばかりか負傷だけで終わる

 

時にはそれが分かっていても戦いをしなければならないときもあるでしょう。しかし時にはステファニーのようにクールにふるまうこともまた一つの戦術です。

「自分を粗末に扱わないこと」「自分を軽く扱う男に傷つけられない」その二つの大切さをアネットの無残な恋の終わりは教えてくれます。

以上、サタデー・ナイト・フィーバーヒロイン考でした。

【輸入盤】Saturday Night Fever: 40th Anniversary (Dled) [ サタデー ナイト フィーバー ]

価格:3,278円
(2018/4/2 23:38時点)
感想(0件)

ビージーズ ~ジ・アルバム [ ビージーズ ]

価格:1,782円
(2018/4/2 23:43時点)
感想(0件)

 

追記:映画「ボディガード」にもこうした関係性の二人の女性が出てきます。こちらもとても気になりましたのでまとめました。


error: Content is protected !!